梅干し1個で、1食分の塩分? 管理栄養士が伝えたい、発酵食品とのじょうずな付き合い方
こんにちは。霧島市の糀スイーツ教室「月と星KITCHEN」のmiyaです。
今日は、管理栄養士として、ぜひ知ってほしい「塩分」のお話です。
前回の記事では、甘酒のやさしい甘さで作る糀スイーツのお話をしました。
実は、甘さと同じくらい、私が管理栄養士として大切にしているのが「塩分」のことです。
甘みも塩分も、濃い味に慣れると、どんどん量が増えてしまいます。
どちらも「やさしい味に慣れていくこと」が、将来の健康につながると思っています。
発酵食品は、体にうれしい食べもの
梅干し、お漬物、キムチ、お味噌。
日本の食卓には、昔からたくさんの発酵食品や保存食があります。最近は、発酵食品の良さを伝える先生も増えて、「体にいいから食べよう」という声をよく見かけるようになりました。
私も、発酵食品は体にうれしい食べものだと思っています。
ただ、管理栄養士として、良いところと一緒に知っておいてほしいことがあります。
それが、塩分のことです。
1日の塩分、どれくらいが目安?
国が定めている「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日の塩分(食塩相当量)の目標は、
- 大人の男性:7.5g未満
- 大人の女性:6.5g未満
とされています。
さらに、高血圧の方の場合は、1日6g未満がすすめられています。
一方で、日本人が実際にとっている塩分は、平均で1日9.8g。目標よりも、かなり多いのが現状です。
世界に目を向けると、WHO(世界保健機関)がすすめている塩分の量は、大人で1日5g未満です。
日本の目標は、この世界の目安と比べると、ゆるめに決められているんです。
実は、体が最低限必要とする塩分は、大人で1日わずか1.5g程度とされています。
今の目標の数字は、日本の食文化や、今実際に食べている量を考えて「当面の目標」として決められている量です。
つまり多くの人は、「摂りすぎ」とまではいかなくても、もう少し減らせると言えます。
1日6gだと、1食あたり約2g
1日6gを3食で分けると、1食あたりの塩分は約2g。
この「2g」、実はとても少ないんです。

たとえば、昔ながらの塩漬けの梅干しは、100gあたり塩分が約18g。
大きさにもよりますが、梅干し1個で1.5〜2gほどの塩分が入っています。
つまり、梅干し1個で、1食分の塩分をほぼとってしまうことになります。
お漬物やキムチも同じように、塩分が多くなりやすい食べものです。
「やめる」じゃなくて、「使い方」を変える
だからといって、「梅干しやお漬物は食べないほうがいい」と言いたいわけではありません。
おすすめしたいのは、おかずとして丸ごと食べるのではなく、調味料として使うことです。
たとえば、梅干しを少し刻んで、野菜の和え物の味付けに使う。
お漬物を細かく刻んで、ごはんや和え物に混ぜる。
こうすると、少しの量でもしっかり味がついて、発酵食品のおいしさも楽しめます。
塩をわざわざ足さなくてもよくなるので、全体の塩分も控えやすくなります。
いい食材でも、最後はバランス
発酵食品に限らず、「この食材は体にいい」という情報はたくさんあります。
でも、どんなにいい食材も、食べすぎればそれぞれ気をつけたいことが出てきます。
体にいいものを、ちょうどいい量で、じょうずに使う。
最後は、食事全体のバランスが大切だと思っています。
甘いものは甘酒のやさしい甘さで、ごはんは発酵食品をじょうずに使って。
ちなみに、減塩というと「味を薄くしなきゃ」と思いがちですが、実はそれだけではありません。
食材の組み合わせ、汁ものの取り方、酸味の使い方、調理の工夫など、おいしさはそのままに塩分を控える方法はたくさんあります。
このあたりは、管理栄養士として、これから少しずつご紹介していきますね。
レッスンの最新情報はインスタグラムで発信しています。
→インスタグラムはこちら
参考:農林水産省「食塩の取りすぎに注意」/健康長寿ネット「ナトリウムの働きと1日の摂取量」/文部科学省 食品成分データベース「梅干し 塩漬」/WHO「Salt reduction」(英語)

